新川柳作記念館 Ryusaku Shinkawa Memorial

ACE

工夫を重ねて

改良に改良を重ねる

剥離防止にご尽力いただいた皆様の熱心な研究と努力のお陰で、完全な接着とまではいかずとも、約8割程度の仕上り見込がつき、1953年(昭和28年)7月1日からナイロンバッグの市販を始めました。しかし、その販売の中から、バッグの生地が変色しているという問題が新たに発見されたのです。調査の結果、変色はゴムとナイロンを接着する際に加える熱が原因であることはすぐに分かりましたが、解決は簡単ではありませんでした。

販売先からはナイロンバッグの納品を急かされるうえに、満足いただける商品を作れない状況となってしまったことに、「8割の完成度で商品を販売したことが悪かったのだ!」と、痛切に責任を感じていました。

間も無く東レさんが変色の無い染色方法を開発され、この問題は解決されましたが、ゴム剥離問題は困難を極めたままでした。